【大腰筋】パーカッショニストのカラダの使い方_立ち方-04

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『姿勢維持に働いている大腰筋の存在をイメージする』ことで、ハンド・パーカッション(コンガ・ボンゴ・カホンなど)の上達に向けて必要となる、『肩甲骨まわりの筋肉を緊張させない立ち方・座り方』を習得することが可能となります。

大腰筋は脊椎の下のほうから始まって、大腿骨(ふとももの骨)の上のほうにつながっています。この筋肉は、上半身と下半身をつなぐ唯一の筋肉で、『立っている時や座っている時の姿勢維持』に重要な役割を担っています

私は、コンガは座って演奏することがほとんどです。ノリノリで演奏している際の自分のカラダを観察すると、上半身が音楽にあわせてユラユラ揺れていることに気が付きました。仏像のように微動だにせず、演奏することも出来ないことはありませんが、楽しくないじゃないですか。

さらに詳細に自分のカラダの観察を重ねてみると、『上半身の重心を骨盤の中に収めつつ、大腰筋を使って前後・左右に揺れている』感覚をつかむことが出来ました。

現段階の私の仮説ではありますが、『ノリノリで座って演奏するためには大腰筋も重要だ』を提案いたします。

投稿したイラストをご覧ください。
右半分に、『私が理想的だと考えている立ち方』のイメージ図の左半分に『大腰筋』のイラストを追加してあります。

まずは、イラストの左半分を眺めながら『大腰筋』がこのあたりにあるんだというイメージをアタマに教えてあげて下さい。
鼠蹊部(ふとものの付け根にあるみぞです。ビートたけしが昔『コマネチ・コマネチ!』ってやっていた場所といって伝わりますか?)に手をあてて、『この奥に大腰筋があるんだ』とのイメージをつかんで下さい。
表層の筋肉に隠れていて、直接触ることは出来ませんが、イメージをつかむことができればOKです。

『脊柱起立筋・多裂筋に、脊柱を支えて(安定させて)もらおう』と意識しながら、イラストの右半分を眺めながら立って下さい。
鼠径部に『手を当てたまま』&『『脊柱起立筋・多裂筋に、脊柱を支えて(安定させて)ももらっている』とイメージしながら、ゆっくりと『膝を曲げずに上半身だけを後に倒して』いってください。

今、手を当てている奥のほうの『大腰筋』が緊張して働いているのを感じることができましたか?

今度は、『後ろに倒している上半身』をゆっくりともとに戻していってください。『大腰筋』が徐々に緊張から解放されていくのを感じることができましたか?

『大腰筋』の存在をしっかりとイメージしたうえで使うことが出来ないと、姿勢維持にお腹周りや、背中の筋肉を使ってしまうことになります。

しなやかな柳のようにユラユラ揺れながら、ノリノリで演奏できるととても楽しいですよ。

(『ユラユラ揺れる』との部分は、かなり上級者向けの解説かもしれません。
基本的な演奏がしっかりできるようになるまでは、無理して揺れなくて大丈夫です。『姿勢維持に無駄な筋肉を使わない』ことだけ意識して頂ければ大丈夫です。)

それでは、また。

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関連資料 【カラダの使い方:肩】

     【カラダの使い方:腕】

     【カラダの使い方:立ち方】

     【カラダの使い方:カラダの動き】

レッスンコンセプト①:カラダの使い方

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主要参考文献

山北弘一,オンライン教材,「モーラー奏法完全マスタープログラム」
荒川裕志,プロが教える筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト辞典,ナツメ社
バーバラ・コナブル,音楽家ならだれでも知っておきたいからだのこと,誠信書房
ナガイカヤノ,演奏者のためのはじめてのボディ・マッピング,YAMAHA

株式会社メディカルブックジャパン,疼痛治療カレッジ(PTC)

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